みんながみんな望んでいること それは「人生の発酵」
人間はみんな「発酵」したがっている
人間自らがしたがっている発酵とは「幸福」「成功」「健康」「活躍」など。
「発酵」というと納豆やミソ、しょう油などの発酵食品が頭に浮かぶと思いますが、これは自然界で起こる発酵を食品に利用したものです。 発酵すると元の素材は価値あるものに変化します。 発酵が失敗すると腐敗になります。
このような意味で使われている「発酵」ですが、実は私たち自身も「発酵」したがっています。 「成功したい」「幸せになりたい」「健康になりたい」「活躍したい」など、形は様々でも希望していることは「発酵」することです。
「発酵」が失敗すれば「腐敗」して、不幸になったり健康を損ねたりするわけです。 ひどい場合は戦争や犯罪が起こることになります。 それでも初めに目指していたのは「発酵」です。
この記事ではそんな「発酵」について考察してみたいと思います。
自然界で起こる「発酵」
先に食品を例にあげましたが、自然界でいうと森や林の「土」の中は最も発酵が盛んな世界です。 落ち葉や倒木、生き物の死骸などは微生物によって分解されて発酵し、森の新たな栄養分となります。 発酵によって、新しい生命が生まれてくるためのエネルギー源ができるわけです。
この仕組みを利用したものが「農業」です。
農業用地(畑)に必要なもの
農業用紙つまり畑に必要なのは森の土に近いような状態です。 森の土のように自然のものが自然に発酵したような土が最高です。
ですが、実際には畑に森のように様々な樹木があったり小動物がいるわけではありません。なので「土を作る」ということが必要になります。
「土を作る」の定義にも色々な考え方があるので一概には言えませんが、簡単にいうと栄養素に富んだ豊かな土にするということです。
化学肥料もう使って栄養分を豊かにする農家もあれば、有機肥料を使って豊かな土を作る農家もあります。
どのような形態の農業がいいのかにはここでは触れませんが、望ましいすがたは自然の森に近い生態系豊かな土と空間のある畑であり農業でしょう。 農業に真剣に携わったことがある経験から本当にそう思います。
豊かな生態系によってもたらされるものこそ発酵です。 なので本当に必要なのは発酵である前に豊かな生態系なのです。 栄養分はその結果としてもたらされるものです。
発酵に必要な条件
発酵に必要なのは自然の有機物とそれを分解する小動物や微生物であることは先に述べましたが、他にも必要なものがあります。
私たち人間も同じなんですが、食べ物以外に必要なものがあります。 活動がしやすい温度と湿度それと光です。 太陽光と言いたいところですが、最近は人工の光が完全とはいかないまでも太陽光の役目を果たすレベルになっているようなので「光」としておきます。
発酵の素材となる有機物に十分な空気と適度な温度・湿度・光が作用して初めて発酵が進んでいきます。 それらが循環する環境も大切になってきます。
これらの条件に過不足があると発酵が起こらなかったり進み方が遅かったり、最悪の場合は腐敗することになります。
しかし、発酵の不順や腐敗は回復することができます。 過不足があった条件を修正して発酵に適した条件にすることで、再び発酵を目指して進んでいきます。
循環する環境については、過去記事をぜひご覧ください。↓
姿勢と呼吸が大切なワケ 宇宙の法則「トーラス」 - メンタルコントロール マニア
人間の発酵
人間で発酵というものを考えてみたとき、肉体的な発酵と精神的な発酵があると思います。 それぞれについて考察してみます。
肉体的な発酵
肉体的な発酵は、まず人間の身体を森に置きかえて考えてみるとよくわかります。
土や大地にあたるのが体の中では胃腸の中です。 大地が消化器官と消化酵素・そこに住み着く微生物、土が食べ物の消化物にあたります。
森の樹木の根が、人間の体では小腸の絨毛などにあたります。水分や栄養を吸収する部分ですね。 森の仕組みと身体の仕組みはほんとうにそっくりです。
では、先に述べたような発酵した土にあたるのは人間にとってどのようなものでしょうか。 発酵した土を作り出すためにはどうすればいいでしょうか。 先ほどの森の話は、この部分をわかりやすくするために先に書きました。
食事の質と量が大切!
もうお分かりですね。 食事の質と量が大切になってきます。 もちろん分解や消化吸収する能力や方法も大事になってきますが、なんといってもまずは質と量です。
害があると死ぬかもしれませんし、量が少なすぎれば健康や体力を維持できません。 そして望ましい質と量というのは、先ほど述べた発酵しやすい質や量ということです。
発酵自体が生命活動の源なので、良い発酵するような質と量の食べ物を摂ることが、最も身体によいということになります。
どんな食べ物をどれぐらいの量を取るのが望ましいかは人それぞれ違っています。 森がそうですよね。 森と同じ理屈です。
熱帯の森には熱帯の森に合った植物が育ち、温帯は温帯、寒帯は寒帯などそれぞれに適した発酵が起こり、それぞれに豊かな生態系が出来上がっています。
同じ温帯の森でも地域によって違えば、山地にあるか海が近いかなどによっても違います。 同じひとつの森でも日当たりの良し悪しで生態系はかなり違ったりします。
なので、森と同様に、人間の身体も人それぞれ自分に合った育み方をするのが最も自然なことです。
共通している部分では良い考え方を参考にし取り入れながらも、良い考え方であっても自分と違っている部分は見習うと、逆に間違いになる可能性があります。
まずは間違いなく共通している「食べ物を感謝して有難くいただく」「腹八分目までを美味しくいただく」ということが大切だと思います。
そこを大切にしていけば、本当に自分に合った食べ物や食べ方がわかり、身体の中から健康になって肉体的発酵した自然の森のような身体になるでしょう。
精神的な発酵
記事の冒頭に書いたような「幸福」「成功」「活躍」のようなものを感じられることが精神的な発酵と言えるでしょう。
肉体的な発酵は、消化器官の発酵状態つまり胃腸の健康状態を良好に保つことをでした。 では、精神的な発酵はどうすればいいでしょうか。